2023年秋、新社屋が誕生しました。 草創期の15年は、一軒のご家庭につなぐだけでも大仕事でした。電柱によじ登り、天井裏を這い回り、やっと思い描いた通りの美しい画質でテレビが映った時は、お客様よりもうれしかったものです。大雪の日も電柱によじ登り、凍って外れたケーブルをつなぎ直した時、窓越しに見守るご近所さんに「テレビ、戻りましたか~?」と尋ねたら、「おお、映っとるぞー!」と大きな声で返してくださったのは、忘れられない思い出です。 ネットワークの構築が一段落してからの15年は、コンテンツの充実に取り組みました。「伝わる」を合い言葉に、取材を増やし、編集のクォリティを追い求めた結果、2013年には、ケーブルテレビ業界初のギャラクシー賞(テレビ部門)受賞。2019年の「地方の時代」映像祭では、私たちの番組を思い出した審査委員長が壇上で突然むせび泣くなど、真摯で誠実な制作力が、数々の奇跡を起こしてきました。 この次の15年を思い描くにあたり、最も大切にしたいことは、まだケーブルテレビを知らないお客様へのアプローチです。今はまだお客様自身も気づいていない新しいニーズがたくさん眠っているような気がするのです。テレビ・インターネット・電話も、やがては、時代遅れのサービスとなってしまうかもしれません。でも、私たちには一軒一軒大切につないできたネットワークが、目に見える絆があります。しかもそれを最新の光ファイバーにリニューアルしたばかりです。この財産を生かしながら、あるいはさらに違う形に進化させながら、お客様と共に歩んでいけるような新しいサービスを模索して、必ず実現したい。地域をつなぐ、若い力の台頭を待ち望んでいます。
総合職(システム部・営業部・放送部・総務部)